空き家の賢い活用法とは?空き家を放置するリスクも解説

日本では、年々空き家の数が増加し、深刻な社会問題となっています。

空き家の使い道を見いだせずに困っている方も多いでしょう。

しかし、空き家を放置すると建物が劣化して、景観悪化や悪臭・害虫の発生などのトラブルが発生します。さらに固定資産税などの税金もかかるため、早めの対策が肝心です。

この記事では、空き家を放置するリスクや空き家を活用することで得られるメリットについて解説します。

有効な活用方法や活用の際の注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

空き家を放置するリスクとは?

空き家を放置するリスクとして考えられるのは以下の4つです。

  • ご近所に迷惑がかかる
  • 住宅が劣化しやすい
  • 行政処分の対象になる可能性がある
  • 不法侵入や盗難、放火のリスクがある

順に解説します。

ご近所に迷惑がかかる

放置された空き家は、周辺の住民に迷惑をかける可能性があります。

景観の悪化や悪臭・害虫の発生などが起こり、劣化した空き家は不法占拠や不法投棄の温床となる事例も報告されているため、注意が必要です。

さらに、老朽化した屋根や壁が損壊し、隣接する住宅や通行人に被害をもたらす危険も考えられます。

住宅が劣化しやすい

人が居住していない家は、通常の住宅と比べて老朽化が進みやすい傾向があります。

定期的な清掃や換気が行われないため、汚れが蓄積しやすいのです。

住んでいる人がいないので、修繕が必要な個所があっても気が付きにくく、建物の劣化が進行します。

住宅の劣化が進めば資産価値は低下してしまうので、売却価格にも影響を及ぼします。

行政処分の対象になる可能性がある

2014年に成立した「空家対策特別措置法」は、リスクの高い空き家を減少させるために制定された法律です。

「特定空き家」として適切に管理されていない空き家が指定され、災害の倒壊リスクがある空き家や景観を損ねる空き家が対象となります。

「特定空き家」に指定された所有者は、行政から助言や指導、勧告を受けます。

勧告に従わない場合には、固定資産税の優遇制度が適用されなくなるなどの厳しい措置が取られるため、早めに対処しましょう。

行政から「強制的な取り壊し処分」が下った場合でも、解体費用は所有者が負担することになります。

不法侵入や盗難、放火のリスクがある

空き家の放置は「治安の悪化」にもつながります。

不審者や犯罪者が住み着いたり、若者のたまり場として利用されるケースもあるようです。

犯罪やいたずらを防止するためには、定期的な管理が必要となります。草刈りや換気などの見た目の維持も重要です。

空き家を活用することで得られるメリット

空き家を活用することで得られる主なメリットは2つあります。

  • 家賃収入が得られる
  • 「特定空き家」への指定を防げる

順に解説します。

家賃収入が得られる

空き家を活用する最大のメリットは、家賃収入が得られることです。

空き家は所有するだけで固定資産税や管理費などの維持費がかかりますが、家賃が入ればマイナスがプラスに転じるため、収入を得ることができます。

さらに、空き家の活用は資産を生かしたビジネスとなり、得られる収入は不労所得となります。

このため、本業がある人でも追加の収入を得ることができ、生活に余裕をもたらしてくれるでしょう。

空き家の活用は株式投資などの金融商品と比較して、価値が大きく下がるリスクが少なく、安全に収入を得ることが期待されます。

定期預金や国債よりも大きな収益を得やすく、空き家ビジネスは安全で高収益な資産活用手段とも言えるでしょう。

「特定空き家」への指定を防げる

空き家を活用することで、「特定空き家」に指定されるリスクを回避できるという点も重要です。

「特定空き家」に指定され、勧告処分まで受けると、土地の固定資産税が上昇し、命令処分では50万円の罰金が科されるほか、強制的に建物が取り壊されます。

解体費用は建物所有者が負担しなければならず、支払えない場合は土地が差し押さえられる可能性があります。

このように、空き家を放置すると「特定空き家」に指定され、最終的には土地まで失うリスクがあるため、活用するか売却することが重要です。

空き家の活用法

空き家を取得した場合、収益を得るためには主に3つの手段があります。

  • 空き家をそのまま賃貸物件として貸し出す
  • 空き家を建て替えてから賃貸物件として貸し出す
  • 空き家を解体して更地で活用する

立地条件を考慮して市場のニーズを把握した上で、最適な活用法を見つけましょう。

空き家をそのまま賃貸物件として貸し出す

空き家を簡単に活用する方法としては、そのまま居住用として第三者に貸すことが挙げられます。

空き家の状況に応じて、クリーニングを行って賃貸に出すことが適切です。

空き家の状況が良くない場合は、最低限の修理やリフォームを行って賃貸に出すことも考えられます。

賃貸の形態としては、シェアハウス、民泊、戸建賃貸、貸店舗や貸工房など、レンタル可能な建物としての活用が考えられます。

空き家を建て替えてから賃貸物件として貸し出す

建て替えをする場合、家賃相場の高いエリアでないと採算が合わなくなる可能性があります。

したがって、すべての空き家に適用できるわけではなく、採用する際には事前にしっかりと収支計画を立てて検討することが大切です。

空き家を解体して更地で活用する

空き家を取り壊して更地として活用する方法もあります。

ただし、更地にしてそのまま放置すると、固定資産税の負担が増加するというデメリットがあるので注意が必要です。

空き家を活用する際の注意点

空き家を活用する際の注意点は3つあります。

  • 空き家である期間はなるべく短く!
  • かかる費用を把握する
  • あまり収益を得られない可能性がある

空き家の活用は、事前に注意点をよく確認した上で賢く行いましょう。

空き家である期間はなるべく短く!

空き家である期間は、できるだけ短くする方が得策です。

空き家である期間が長くなるほど税負担や犯罪リスク、責任問題などの問題が増加します。

「特定空き家」に指定されると固定資産税が増額するだけでなく、空き家の劣化も進むため、活用するための改修工事費用も高額になりがちです。

かかる費用を把握する

空き家を活用する際には、かかる費用を事前に把握しておくことが重要です。

初期費用だけでなく、設備故障や修繕費、その他のランニングコストも考慮する必要があります。

過度な初期費用やランニングコストの見積もり不足は、費用の回収が難しくなる可能性があるため注意が必要です。

活用を計画する際には、どの程度の費用が必要になり、それを回収するまでの期間はどの程度必要なのか、しっかり把握することが求められます。

あまり収益を得られない可能性がある

空き家活用の方法によっては、収益性があまり得られないケースもあります。

例えば、民泊やシェアハウスといった活用法は、安定した利用客が見込めなかったり、初期費用にコストがかかったりするため、損失が生じやすいと言えます。

事前の調査とニーズ分析が重要です。

空き家の活用を検討するならプロに相談してみよう

空き家の活用を検討しているのであれば、専門家に相談するのがおすすめです。

不動産会社やNPO法人などの土地活用の専門家に相談することで、自分が思いつかなかったような活用方法を提案してくれることがあります。

また、ニーズや収益モデルの分析を行ってくれることもありますので、積極的に相談して納得できる活用方法を選ぶようにしましょう。

まとめ

空き家は、放置したままでは様々な問題を引き起こしますが、上手に活用すれば貴重な収益源となる場合もあります。

さらに、時には社会貢献にも繋がる可能性を秘めています。

空き家の適切な活用法を知るためには、自身が所有する空き家への正しい理解と的確な情報収集が必要です。

さらに、政府や自治体が行う空き家活用の補助金制度といった情報を整理することで、費用を抑えた状態で空き家を活用できるでしょう。

池戸建設では、長年積み上げてきた経験や知識をもとに、お客様に最適な活用法をご提案いたします。ご相談は無料ですので、お気軽にお声がけください。