空き家のリノベーションは、予算を抑えながらも理想の住まいを手に入れられる魅力的な選択肢です。
しかし一方で、費用が過大になったり、間取りの変更に制約があったりするデメリットもあります。
この記事では、空き家リノベーションのメリット・デメリット、リノベーション費用の相場や期間について解説します。
ぜひ参考にして下さい。
空き家リノベーションのメリット
空き家のリノベーションには、資産価値を高められたり、新築購入よりも費用を大きく抑えられたりするといった、さまざまなメリットがあります。
まずはメリットを確認していきましょう。
資産価値の増加
空き家は日々劣化が進行し、放置すれば価値が下がり続け「負動産」となってしまう恐れがあります。
しかし、適切なリノベーションを行えば、水回りや内外装を改修し、建物の価値を高められます。
結果として資産価値が上がり、売却価値や賃貸価値を格段に高めることができます。
倒壊・犯罪のリスク軽減
空き家を放置し続けると老朽化が進み、最悪の場合は倒壊する危険性があります。
万が一、倒壊が起これば、周辺住民に被害が及ぶリスクもあります。
さらに、空き家は空き巣やホームレスの住み着く標的にもなりかねません。
しかし、適切にリノベーションを行えば、こうした危険から建物を守り、リスクを大幅に軽減できます。
新築より安くマイホームが手に入る
中古住宅は新築住宅に比べて購入価格が安いのが一般的です。
さらにリノベーション費用を含めた総額でも、新築の場合よりも費用を抑えられる可能性が高いのが空き家リノベーションの大きな魅力です。
工夫次第では、新築購入よりもはるかに低コストで理想のマイホームを実現できます。
環境負荷が低い
空き家をリノベーションして再利用することは、新築住宅を建設するよりも環境に優しい選択肢です。
新築の場合は解体工事に伴う廃棄物の増加や、新しい資材を大量に使う必要があるなど、環境負荷が避けられません。
一方、中古住宅のリノベーションでは不要な解体を抑えられ、資材の使用量も最小限に抑えられるため、地球環境の保護につながります。
空き家リノベーションのデメリット
空き家リノベーションにはメリットがある一方で、費用がかさんでしまう可能性や間取り変更への制約があるなど、いくつかのデメリットも存在します。
デメリットについても確認しておく必要があります。
費用が発生する
空き家のリノベーションを行う際の最大のデメリットは、費用がかさむ可能性があることです。
築年数が経過した空き家ではシロアリ被害の補修や耐震補強、雨漏りの補修など、さまざまな工事が必要となります。
建物の状態が悪ければ悪いほど工事の範囲が広がり、多額の費用が必要となってしまいます。
リノベーション費用が予算を超えてしまわないよう、余裕を持った計画を立てる必要があります。
理想の間取りがつくれないケースがある
リノベーションでは間取りの変更も可能ですが、建物の構造上の制約から、必ずしも理想の間取りをつくれるとは限りません。
特に木造住宅の場合、主要な柱や筋交いを移動することは難しく、それらの位置に合わせて間取りを組まないといけない可能性があります。
自由な間取り変更を期待していた場合、がっかりすることもあり得るでしょう。
空き家のリノベーションにかかる費用
空き家リノベーションのデメリットとして最も気をつけなければならないのが費用の問題です。
リノベーションにかかる相場費用について、具体的にみていきましょう。
フルリノベーション
国土交通省がまとめたデータによると、フルリノベーションにかかる費用の相場は500万円から2,000万円程度とされています。
建物の状態が比較的良好で、耐震性も確保されていれば500万円前後で済む可能性もあります。
しかし、築年数が経過しているため、シロアリ被害の補修や耐震補強工事が必要になると、さらに費用がかさみ、2,000万円を超えるケースも少なくありません。
特に1981年以前の建築で旧耐震基準の場合は、耐震補強が必須となるため、想定以上の費用がかかる可能性に注意が必要です。
部分リノベーション
フルリノベーションには予算をかなり割く必要がありますが、一部分だけをリノベーションするのであれば、費用を大幅に抑えられます。
例えば、水回りのリノベーションであれば、キッチンで50万円から150万円程度、浴室で50万円から150万円程度が相場となっています。
内装のクロス貼り替えやフローリングの張り替えなら、その数十万円で済むかもしれません。
まずは水回りから始めて、予算に合わせて部分リノベを進めていくのが一般的です。
諸費用にも注意
空き家リノベーションの費用を考える際は、工事費だけでなく諸費用も忘れてはいけません。
住宅ローンを利用する場合は、借入額の2〜3%程度の保証料や事務手数料がかかります。
また、増築なども含めた大規模な改修工事を行う場合は建築確認申請が必要で、15万円から50万円程度の手数料がかかるケースがあります。
こうした諸費用についても、予算に余裕を持って計上する必要があります。
空き家リノベーションにかかる期間
空き家のリノベーションにかかる期間を正確に見積もるのは難しく、工事の規模や施工業者の人員体制などによって大きく異なります。
一般的には、調査・設計から着工までの期間は1ヶ月から3ヶ月程度を見込んでおくとよいでしょう。
施工業者によっては手が空いていればこの期間が短くなる可能性もありますが、標準的にはこの期間を確保しておく方が無難です。
一方、実際の施工期間は工事の規模によって大きく異なります。
フルリノベーションとなると、3ヶ月から半年程度を想定する必要があります。
キッチンや浴室など、部分的なリノベーションであれば1ヶ月から2ヶ月程度で完了できるケースがほとんどです。
ただし、施工業者の受注状況や人員体制によっても、大きく工期が前後する可能性があります。
いずれにしても、余裕を持った計画を立てることが肝心です。
空き家のリノベーションをお得にする方法
さまざまな補助金や助成金、減税措置を利用することでお得に空き家のリノベーションができる場合があります。詳しく解説します。
自治体からの空き家に対する補助金
各自治体では空き家の利活用を促進する独自の補助金制度を設けているところが多くあります。
対象となるリノベーション工事の内容や補助金額は自治体によって異なりますが、例えば岐阜県恵那市の制度では「補助対象経費の2分の1(上限 150 万円、1 万円未満切り捨て) 」が補助金の対象となっています。
市町村によっては、リノベーションだけでなく解体工事にも補助金を出している場合もあります。
まずは自分の地域で利用できる補助金制度を確認し、制度の対象となる工事内容を計画に組み込むとよいでしょう。
自治体の住宅リフォーム支援制度
岐阜県恵那市では、市内に居住する方が所有する住宅を対象に、省エネ改修工事・バリアフリー改修工事・耐震改修工事・住宅の補修工事(雨漏り対策等)を行う場合、工事費用の10%を補助する制度があります。
補助金の上限は10万円です。
ただし、補助対象工事費が30万円以上、工事着手前に申請を行う必要がある、といった一定の要件を満たす必要があります。
火災保険を利用する
空き家に火災保険が掛けられていて、被災していた場合は保険金を利用してリノベーション工事の費用に充てることもできます。
ただし、保険金の申請期限は災害発生から3年間となっているため注意が必要です。
まとめ
空き家のリノベーションには、費用が予算を上回ってしまう可能性がある一方で、新築より安価でマイホームを実現できたり、環境負荷が低かったりするメリットもあります。
適切な業者を選んでリノベーション計画を立て、様々な支援制度を利用することで、空き家を有効に活用できるはずです。
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