空き家を放置するとどうなるの?トラブルを回避する方法を解説

さまざまな理由で家に住む人がいなくなり、空き家となるケースは少なくありません。空き家を放置しておくことには多くのデメリットがあります。所有者はもちろん、近隣住民にとっても多くのリスクがあるため、放置は厳禁です。

この記事では、空き家を放置することによって引き起こされるリスクやトラブル事例、空き家トラブルを防ぐための対策について解説します。空き家管理にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

空き家を放置することで引き起こされるリスク

空き家を放置することで引き起こされるリスクは5つあります。

  • 不審者による被害
  • 倒壊
  • 資産価値の減少
  • 老朽化による倒壊
  • 固定資産税の負担増

予想されるリスクを事前に知っておくことで、正しい対処が可能です。

不審者による被害

所有者が遠方に住んでいる空き家では不審者が侵入し、滞在している事例も報告されています。玄関のドアが施錠されていても、窓や裏口が壊れていたり、破壊されているケースも多く、犯罪のリスクが懸念されます。これにより、建物の資産価値が低下し、将来の利用が困難になる可能性もあるため、空き家を放置するのは危険です。

倒壊

国内の空き家の約7割は、旧耐震基準に従って建造されています。そのため耐震性が低く、地震や台風などの災害が発生した際には倒壊のリスクもあるため、周辺住宅にも被害を及ぼす恐れがあります。空き家の倒壊による事故は保険の適用外となる場合があるため、早めの対策が肝心です。

隣接する建物や通行人に被害を与えた場合には、所有者が賠償責任を負う可能性もあります。仮に保険へ加入する場合には、空き家であっても「一般住宅」として扱われるため、保険料が高額になりがちです。すると、所有者の負担も大きくなります。

資産価値の減少

国によって定められている建物の耐用年数によれば、木造戸建て住宅は22年、鉄筋コンクリートなどのマンションは47年とされています。したがって、築25年以上経過した多くの戸建ては、売却時の価値はほぼゼロの古家として評価されます。

相続された物件は相続時に最も価値が高く、放置すれば放置するほど古くなり、あっという間に資産価値は減少してしまいます。

老朽化による倒壊

人の出入りがない状態が長く続くと、湿気がこもり、腐食が進んでしまいます。空気の入れ替えが行われず、埃や塵が堆積することによってカビや虫の繁殖が促進され、地震や雨漏りによる損傷箇所が放置されることも問題です。また、老朽化が進行すると、修繕や解体に多額の費用がかかる可能性もあります。

老朽化を少しでも防ぐためには、定期的な換気、掃除、通水が必要です。特に、水道管は長期間使用しないと錆びや破裂のリスクが高まり、乾燥によって悪臭が発生することもあります。

固定資産税の負担増

所有している不動産には固定資産税の支払い義務がありますが、空き家の場合でも毎年税金を支払わなければなりません。相続時に不動産が複数の相続人に分割される場合、管理や税金の支払いは均等に分割されます。

支払いが困難な場合は、他の相続人が負担しなければなりません。さらに、相続で不動産を取得した場合、3年以内に相続登記を行わなければならず、怠ると10万円以下の過料が課されます。

特定空き家に認定された物件は、1年以上放置すると固定資産税が6倍に増額されるため、早めの対策が肝心です。

空き家放置によるトラブル例

空き家放置によるトラブル例を3つご紹介します。

  • ゴミの不法投棄
  • 害虫や雑草の繁殖
  • 家の倒壊や火災

1つずつ解説していきます。

ゴミの不法投棄

空き家は粗大ごみや生活ごみの不法投棄場として悪用されることがあります。空き家の所有者が久しぶりに見に行った時には、既に大量のゴミが捨てられていた、というケースも実際に報告されています。

害虫や雑草の繁殖

空き家を放置すると、敷地内の雑草や害虫が増殖しやすくなります。これによって隣人とのトラブルやクレームが生じる可能性があります。例えば、庭木の枝が隣地に伸びてしまったり、空き家で害虫が繁殖して他の住民に影響を及ぼすこともあるため、注意が必要です。

家の倒壊や火災

人が住まなくなり、閉め切った状態が長く続くと、老朽化が急速に進みます。その結果、地震や台風などの自然災害に弱く、倒壊の危険性が高まります。

さらに、空き家は放火などの犯罪の標的にされやすく、火災のリスクも懸念されますので、定期的な管理が必要です。自然発火による火災は、光の反射などで引き起こされる可能性もあります。このような火災は発見が遅れると、被害が拡大し建物が全壊するほどの規模に至ることもあるため油断できません。

空き家のトラブルを防ぐための対策

空き家のトラブルを防ぐための対策は4つあります。

  • 空き家に自分で住む
  • 空き家を自分で管理する
  • 空き家を解体して更地にする
  • 空き家管理サービスを活用する

1つずつ解説していきます。

空き家に自分で住む

空き家に自ら住むことで、日常の生活で自然に管理が行われ、近隣トラブルの可能性は低くなります。しかし、引っ越しには手間や費用がかかり、また空き家のリフォームにも多額の費用が必要です。

さらに、柱の腐食などの深刻な損傷がある場合は、倒壊の危険があるため長期間の居住は難しいでしょう。そのため、空き家に住む選択をする際には、引っ越し可能でかつリフォームの意思がある方に適しています。

空き家を自分で管理する

空き家を定期的に管理することで、「特定空家等」に指定されるリスクや倒壊・火災などの危険性を低減することが可能です。しかし、管理には交通費や清掃・修繕などの経済的負担や労力が必要となります。管理が難しい場合は、専門業者に委託することも検討しましょう。

空き家を解体して更地にする

空き家を解体して更地にすることで、建物の倒壊や特定空き家への指定による環境悪化のリスクをなくすことができます。また、植栽も取り払うことで敷地の管理もスムーズになります。

ただし、解体や処分に費用がかかる上、更地にすることで住宅用地の特例が適用されず、税金が高くなる点に留意しなければいけません。空き家の土地を更地化する場合は、将来の土地活用や売却の計画を考慮し、タイミングを慎重に決めることが重要です。

空き家管理サービスを活用する

近隣トラブルの一番の原因は、空き家の放置です。そのため、所有者が空き家を管理できない場合は、空き家管理サービスを活用することが一つの選択肢となります。

ただし、このサービスを利用する際には毎月定額の委託費が必要です。また、管理サービスは不具合の報告までであり、修繕までは行いません。そのため、全ての管理を委託するわけではなく、修繕には別途手間と費用がかかります。

空き家管理サービスは自力での管理が難しい方や毎月の費用を支払うことができる方に適しています。

池戸建設株式会社の空き家管理サービス

池戸建設株式会社では空き家・空き地管理サービスを提供しております。基本料金は3,300円〜です。

月に1度の現地巡回で建物外部の状況を確認し、不審者の侵入や破損、無断駐車などをチェックして報告します。また、外付郵便ポストの不要物の回収や廃棄、EメールやSMSでの定期報告、災害時の現地確認も行います。

池戸建設株式会社では、建設で培ったノウハウを活かし、必要に応じたメンテナンスや補修工事の見積もり、施工管理も提供可能です。さらに、台風や地震などの緊急災害時にも対応し、施設の施錠や管理プレートの設置なども行います。

売却や賃貸希望の場合には、購入や賃貸希望者からの問い合わせへの対応代行も可能です。近隣住民や行政からの要望や苦情にも窓口として対応、速やかに報告して協議も行います。

サービスの詳細を見る

まとめ

空き家の放置は社会的な問題となっており、年々その数が増加している現状があります。放置することでさまざまなリスクや危険が発生するため、迅速な対策が必要です。

空き家のトラブルを未然に防ぐためには、売却する、リフォームして自ら住む、解体して更地にする、といった様々な活用方法があります。専門家と相談しながら、最適な方法で空き家を活用しましょう。

所有する空き家の管理に悩んでいる方は、池戸建設株式会社へお声がけください。ご相談は無料です。